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新型コロナウィルス感染症の影響で休業,時短営業を余儀なくされた場合の賃料減免の法的根拠について

 
 賃貸借契約のような双務契約では,契約当事者のどちらの責めに帰することのできない事情で債務の履行が妨げられた場合に契約当事者のどちらが危険を負担するかという「危険負担」の考え方が民法で規定されています。そして,民法上,賃貸借契約の場合,債務者主義,すなわち目的物の使用・収益をさせる義務を負っている賃貸人が危険を負担すると規定されています(民法536条1項,611条)。

 そして,新型コロナウィルス感染症の影響で休業,時短営業を余儀なくされた場合,目的物の使用・収益が契約当事者どちらの責めに帰することのできない事情で妨げられた場合に該当すると考えられますので,使用・収益が妨げられた限度で,当然に賃料が減免されると考えます。

この点,賃貸人側からは,目的物が滅失したわけではないから物理的に使用・収益が妨げられたわけではないとか,休業や時短営業の要請の受け入れたのは賃借人側の判断である,といった反論が考えられます。しかしながら,居住用ではあれば別として,飲食店のように営業目的で賃借している場合,休業や時短営業を余儀なくされた場合,物理的に使用できても収益を上げることができなくなるわけですから,賃貸借契約の目的から考えても物理的な滅失と変わらないと考えますし,国や地方公共団体の要請に従うことは新型コロナウィルス感染症の拡大防止という公益的見地からの判断なのですから,その結果について全て賃借人が負う根拠にはならないと考えます。

 ただし,いかなるケースでどの程度減免されるかは事案によるものと考えられますので,上記のような事情がある方はぜひ専門家(弁護士)にご相談下さい。


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